2019年12月 保護者の会
とある不登校児の保護者の会で、お話させていただいた内容を簡単にまとめたものを公開します。
自己紹介 現在の生活(学年)と不登校の時期
2人の子供が不登校経験をした母親です
(2019年12月)現在短大1年19歳の兄と、通信制高校2年の妹です
兄は小4から休み、小6からハートフルスペース(適応指導教室)を中学3年まで、
妹は小1から休み、ハートフルフレンド(お兄さんお姉さんが訪問してくれる)を1年半利用した後、ハートフルスペースを中3まで利用しました
不登校のきっかけ
2人とも、これといったきっかけはありませんでした。小さい時から 人前に出るのが難しくて、入学時 から心配していました。兄は小児で体調を崩してから欠席が増え、小4で、妹は小2から完全に欠席しました。
不登校の間 一番辛かったことは?
体調を崩して嘔吐も止まらず、いつも具合が悪かったので、外出がなかなかできませんでした。置いていけないし、支度して出るのにも時間がかかる。待っている こちらもモヤモヤしてしまう。今思えば 連れ出す必要もなかったのに無理をさせたな と思いますが、自分自身も 思うように過ごすことができなくて 常に葛藤がありました。
ハートフル(適応指導教室)を知り行き始めたきっかけは?
学校から教えてもらいました。兄に伝えると「一人でいたいからそれは無理」と言いました。この時初めて気持ちをやっと言ってくれたのです。それまでは母の言いなりでした。
気持ちをもっと言って欲しかったけど、イライラしているのを感じて言えなかったのかもしれません。ずっと家で過ごし、入る気持ちになるのに2年近くかかりました。
気持ちに変化があってからは、「ちょっと行こうかな」「行くのだったら早く申し込んで!」と言い出したので、そこをすかさず申し込みました。
妹の方は、「行くのは嫌だけど来てくれるならいい」と言うので、ハートフルフレンドのお姉さんに来ていただきました。兄の付き添いで ハートフルスペースに へ行くうちに慣れて、ある時中に入れていただく機会があり、その日をきっかけにすんなり入って行けるようになったので、そのままスペースへ切り替えました。
ハートフルスペースの話は、子供の様子やエネルギーの様子を見ながら何度か 声をかけたり ホームページの写真を見せたりしました。タイミングを待って 無理強いはしませんでした。
ハートフルへ行ってみてどうでしたか?
兄は小6ではなんとなく中へ入って行きました。周りを気にしつつ中にいると言った様子で、関係は深まりませんでしたが、「学校の 騒がしさは無理だけどハートフルは行ける」と馴染んで行きました。中学になってからは後輩と仲良くしていました。
妹は往復の道中が苦手で、常にイヤホンをして気合を入れて出て行っていました。活動中もつけていたのが、「最近イヤホンが外せるようになったんですよ」と支援員さんが細かく変化を見ていてくれて、安心が高まっていったことを知りました。
学校との関わりは?
親は担任の先生、学校カウンセラーの先生とはずっと連絡を取り合っていました。その中で、変化は緩やかにやってきました。「少しチャレンジしてみよう」と、中学の入学式へは出られませんでしたが、カウンセラー先生 や担任の先生とは話すことができました。
カウンセラー先生に会う日に合わせて担任の先生と会えるようにしていきましたが、目も合わせられずエネルギーをどんどん消耗していきました。それでも ハートフルスペースは行けました。できることへの優先順位をつける必要があると思いました。
妹も小学校高学年から中学3年まで、カウンセラー先生との面談の時だけ、学校に行きました。自分で体調を考えてパスするなど、無理せずに繋がっていました。母のみでも面談に行き、愚痴を聞いて貰ったりしました。
進路の決め方は?
中3 ギリギリでも進路のイメージを持てず、向き合う 元気もないので、私が1人で通信サポート校合同説明会などへ行き、情報を集めてきました。体験入学や説明会へは「イベントだと思って、見るだけでも行こう」と無理やり誘いました。本人の一番いい面を見てくれるところ、母の考え方や子育ての思いと似ているところ、本人がここなら来れるかもとやっと決めたのが年の暮れ。入学が決まってからは、混む電車に乗る練習など何回もしました
妹も私が参加した説明会のパンフレットを見て見学先を決め、よりいいと思える方を自分で選びました。
様子を見ていて
兄はサポート校の先生がよく関わってくれて、生徒会の役割やボランティア活動など、外での刺激に慣らしていってくれました。
責任感が強く、〜しなくちゃいけない、に苦しんでいましたが、役割を与えられ、良い方向へ生かしてもらいました。
高2でアルバイトを始めました。これも先生が履歴書の書き方を指導し、面接へも連れて行ってくれました。
今も続けていて、このバイト代で行ける進学先を選んで、今 短大へ通っています。
妹は、慣れるのに1年かかりましたが休まず通っています。今は余裕ができ始め、学校や友達、授業のことなど、わぁーっと話すこともありますが、聞き手に徹しています。
関わりで気をつけていたこと
親とは考え方もタイプも違うはずなのに、親の言うことは絶対で、聞き入れて がんじがらめになってしまい 具合が悪くなっていました。初めは世間体、しがらみ、葛藤もありましたが、「私と子供は違うんだ」「押し付けちゃダメなんだ」「本人のペースはあるんだ」と思うようになりました。
特に意識していたのは、本人の希望を聞こう、それを最優先にしよう、と思ったこと。
初めは「わかんない」「何でもいい」でしたが、自分の思いを大切にしてほしいと思っていました。
参会者へメッセージ
私が子供と向き合う上で最も重視していたことは、学校に行くとか、みんなと同じようにきちんとできる等ではなく、安心して自分を出せる環境作りでした。笑顔、笑い声が増えれば家が明るくなり、家族みんなが 良い方向に向かっていきました。
今、親から見て困った姿をしているとしても、親の希望を押し付けないことです。否定しなくてもちゃんと育っていきます。子供のよりよく生きる力を信じて 見守ってあげて欲しいと思います。
(これは2019年当時に話した内容です。2026年現在、2人とも無事元気に社会人になり、今のところは辞めずに頑張っています!)