段階別アプローチ3・回復期(羽化はばたき期)

家庭の中でさなぎのように自分の殻の中で安全に安心して過ごし、エネルギーが充電されてくると、少しずつ気持ちが外に向いてきます。家の中であれば笑顔が増え、表情は穏やかになり、下のきょうだいに対して優しくなってくるなどの変化が表れます。
以前できなかったこと(例えばお手伝い)ができたり、物事を受け入れられるようになったり、前向きな言葉が増えるなど、嬉しい変化が次々と起こります。
よく見ていないと見逃してしまうような小さな変化かもしれません。でも、そのような時は親の直感が働くもので「あれっ?」と思い変化に気づきます。きっとそういうものなのだと思います。まだ変化が見られなければ楽しみにしていて下さい。
軽い気持ちでいる事が秘訣です。
この時期、前に情報として振っておいたお手伝いや学習などの課題を改めて一つ提案してみてください。「できる」「できそう」なことが増えているはずです。この時期は外出を増やしてみるのも良いかもしれません。学校の相談室(月1ぐらい)適応指導教室、フリースクール等を検討します。気が進まないようならまだ早いですが、少しでも興味を持つようならチャンスです。できるだけ早めに申し込みます。適応指導教室に行けるようになると、少しずつ外の環境の人と一緒に過ごす楽しさを覚えていきます。学校に関係のない場所やコミュニティ、カウンセリングルームや、ゲーム仲間と集う場所なども、もちろん花まる💯です。

「楽しさ」と書きましたが、私たちが思う楽しさとはかなり違い、もっともっと小さくてデリケートなものです。不安や緊張の方が膨大なためです。慣れるということもありません。そのくらい本人たちにとって外というものは刺激がとても多く、恐怖に満ちた危険な所なのです。
できたこと褒めたり、過度に労ったりする必要はありません。喜びをあらわにするのもプレッシャーになります。「そうなんだ」と知って受け止めるだけで良いのです。
自分のタイミングで、自分で考え、自分で行動に移す。親は後をついて歩く(必要であれば)できないことをフォローする(頼んできた場合)できそうなことはやり方を教え、自力でやらせます。
指図をしないことが大事です。(情報を与えるのみ。こんなのどう?こういうのがあるよ)


本人のタイミングで動き出し、外の世界に出始めたらいろいろなことが起こると思いますが、話を聞いてあげたり、美味しいご飯を用意しておけば十分です。
乾いた砂が水を吸うように、ものすごい勢いでたくさんの物事を吸収していきます。出来ると知った事で自信がつきいきなり別人のように変化しオーラが輝き出します。その様子はさなぎから羽化した大きく美しい蝶々を連想させます。少なくとも私にはそう見えました。
ここまでくればもう大丈夫です。社会のイロハを習得するのには数年かかると思いますが、学校生活やアルバイト、または就労移行支援やその他コミュニティなどを通じて自分の行動を振り返り学習していきます。数年後には本当にたくましく成長したお子さんの姿が見られることでしょう。
時間をかけてわが子の生きる力を信じて待つべきです。絶対に大丈夫。無条件に信じてください。それが一番子どもにとって嬉しいことであり、心の栄養です。

親ができること
本人に合った適切な環境を用意し、その後は親は口出しせずお任せする
できたことを褒めずに喜ぶ。「よかったね」「がんばったね」「いい感じだね(いいじゃん)」
何か話しかけてきたら否定せず、じっくり聴く。
アドバイスはいらない(らしい)。求めてきた時だけ答える。
学校の先生とは密に関わる。関わる姿を見せても大丈夫

Posted by のんびりほわ子