段階別アプローチ2・引きこもりド安定期(さなぎ期)
学校に「行かない」「家に引きこもっている」
ことが当たり前(これでOK)となり、少し心が落ち着き、安定している状態です。
布団から出れない、部屋から出てこない、親の問いかけに応えない場合はまだ安心できず心が安定していません。段階別アプローチ1・学校に行けなくなった!不登校初期(傷だらけの幼虫期) を参照し様子を見てていただきたいと思います。
皆さんは?学校に行かずに引きこもっていることが普通になるということをどのように受け止めるでしょうか?外で社会生活を営んでいるのが当たり前であれば受け入れがたい現実だと思います。この段階では守られていることがとても大事な時期です。家では幼虫期に引き続きゲームや動画、テレビ、マンガ(読書)に明け暮れ、昼夜逆転したりすることも多いです。
幼虫期と違うところは、笑顔が増える、声を出して笑う、食事を家族と一緒に食べる。(食事のときは出てくる)
笑顔が増えるのはとても良い傾向です。家でどれだけ笑顔を引き出せるかがカギとなります。
家では安定しているので、親の話を少しずつ納得して受け入れられるようになります。
家庭学習やお手伝いを取り入れてみるのも良いです。登校刺激はまだ早いですが、レンタルお兄さん(お姉さん)的サービスや、適応指導教室、フリースクール等を進めてみるのもこの時期であれば良いかと思います。
ただ、本人が少しでも怪訝そうな表情をしたならまだ無理です。あくまでも本人の気持ちを最優先するようにします。
あくまでも、「こういうのあるよ」という情報を与えるのみ。どうするかは本人が決めることです。本人のタイミングを尊重すべきなので、この時点では絶対に背中を押さないでください。
だらしなくてもOK。安心、安全が薬です。
親も子供が家に居ることに慣れてきて。なんとなくまあいいかと半ば諦めに近い状態になってきてるかもしれません。周囲は「それはよくない」「慣れたら終わり」のように助言をしてくれることもあるかと思いますが(心配してくれてのことですよね)
大丈夫なのです。
この状態が今の当たり前、スタンダードになった時が実はいい傾向であり新たなスタート地点に立ったと言えます。
この状態になって初めて自立に向けて進み始めます。おめでとうございます!今までのわかりやすい愛情にプラスして、できることを一つずつ一つずつゆっくりと増やして行きます。お手伝いを通じて家族の一員である自覚と自己有用感を、家庭学習を通じて自分のために頑張る力、自分をコントロールして行く力をつけていきます。
(今の時点で全くなくても。大丈夫です)
本当に一歩ずつ一歩ずつ。親としてはじれったいものですが、背中を押さないことが大事です。すべて親のエゴですから。
親の希望など子供にはどうでもいいことなのです。子供らしさが大事です。同時に親も自分らしさを追求しましょう。親もわがまま大事です。それぞれが楽にいられることが。良い環境を作り、エネルギーが満たされ貯まっていきます。そうなると徐々に許容範囲が広がっていき、できなかったことができるようになるなど、状態が目に見えて変わってきます。家の中が平和になりますよ!
時間はかかります。焦らずじっくりマイペースで。でもこれが一番確実で早道と断言できます。親の言うことしか聞けない見た目良い子でも土台がゆるいままより、自分で考えて行動できる幸せな人になってもらいたくないですか?子供の働きかけに答えるだけで良いです。働きかけがなければ、美味しいご飯を用意して、あとは黙って見ていればいいのです。
この頃の様子
相変わらず引きこもった状態
会話はする。または顔を見せる。
笑顔、笑い声が増える
きょうだいとの関係が安定
昼夜逆転は当たり前(OKです)
ネットやゲームやSNSに没頭(OK〉
手伝いや学習を受け入れるようになる
暗い場所はまだ好きかも?
大事なこと
これが今のうちの子と受け入れる
さなぎ期が終わりに近づくと。言葉や口調が前向きになったり、嫌なものは嫌だと言えるようになったりと、細かい変化に気づくと思います。
小さい変化を大きく喜びましょう(心の中で。嬉しさのあまり派手に喜ぶとプレッシャーになり前に進めなくなってしまうといけないので)