段階別アプローチ1・学校に行けなくなった!不登校初期(傷だらけの幼虫期)
朝起こしても起きられない
理由もないのに学校に足が向かない
「行く」と言いながらいつまでも支度をしない
外に出ても(または登校しても)逃げ帰ってしまう
玄関でぐずぐずする(酷いとおう吐したり、出掛けに下痢をしたりしてトイレに駆け込む、等・・・
これらの様子がみられた場合、エネルギーがかなり消耗した状態だと思って間違いないと思います。
色々な理由が考えられますが、仲の良い友達とのトラブルや、先生と相性が合わない、何か嫌な事があった等、理由がはっきりしている場合は、段階別アプローチ0・五月雨登校を参照していただくとともに、先生(合わない先生以外の)に現状を伝えたり、明るい話題や美味しいものを一緒に食べたりして幸福感を上げ、子供の話をよく聞き、気持ちを吐き出させることで前向きになり、快方に向かうと思います。
「理由がはっきりしない」場合は、少し注意が必要かもしれません。学校の空気が合わなかったり、集団が苦手な性格であるのに頑張りすぎて、親が思っている以上に無理をしていた可能性があります。
布団から出られないのは、もう心が弱っていて体がいうことを聞かない状態ですから、これといった理由がなくても休んだ方が絶対に良いです。休んだら休み癖がつくと思われるかもしれませんが、元気なうちにきちんと休ませた方が回復が早いのです。続けて起きれなくなった時は、すでに、休んでもエネルギーが回復しない、休んでいても実は休めていない状態ですので、回復には時間を要するかもしれません。
この段階では登校刺激は逆効果になるので避けて下さい。子供は行かずとも親が学校と繋がっているのはとても良い事です。ただし足しげく学校に足を運んだり、先生と頻繁に連絡を取ったりする必要はないと思います。あまり真剣になってしまうと、子供は「学校に行かせようとしている」と思い気持ちが休まらないのと、同時に親を信用できなくなってしまう恐れがあるので、先生には家庭での様子や現状を伝え、変化があれば伝える程度にした方が良いかと思います。
外に出れないのや恐怖心が強いのは、心が年齢相応に育っていないということを認識しなければなりません。赤ちゃんや小さい子供は母親に認められ守られ、安心することで次の心のステップに移行して行きます。「〇歳だから」「もう〇年生だから」「お兄ちゃんお姉ちゃんだから」と言うのは、一般的な目安にすぎません。人に追いついていないのかと思いすごく不安な気持ちになるのはわかりますが。他人が決めた一般的な物差しに当てはめる必要はありません。自分の子どもの心の年齢が今どのくらいなのか(IQや精神年齢とは違います。この段階に居るのかわ本当に人それぞれなのです)見つめてあげてほしいです。
どういう事?
幼稚園や学校に行けなかったり、社会の中に入っていけないのは、発達段階としてまだ親に守られ足りず満足できていないということです。無条件に愛され認められていると実感できず、安心できないためです。(親が愛していないということではありません。子供が受け取れていないのです。愛が受け取れる形でないからか、もしくは愛情をものすごくたくさん欲しがる性質の子供なのか、、愛を貯める器がザルのようなのです。そういう性質のお子さんだということです)
なので、ここで一番大切なのは「分かりやすい形で愛情を示す」ということです。具体的に言えば、
子供の言うことを聞く
子供の希望にできるだけ寄り添う
子どものわがままを許す
事です。甘やかしはいけないと言われますが、これらは甘やかしではありません。必要な甘えであり、支援です。
甘やかしというのは、親の都合で子供振り回すこと、一貫性がないこと、前もってトラブルを防ぐために過干渉になるなど、親の安心や怠惰のためにいらぬお節介をすることなのです。
しばらくは子どものわがまま(に見える行動)が増え続きますが、成長の通過儀礼だと思い見守るのが良いです。ここで親が子供に過剰なご機嫌を取ろうとしたり、扱いに困って腫れ物に触るような態度を取るとエスカレートします。無理なものは無理、難しい、で大丈夫です。
できる限りで子供ファーストを貫いてみましょう。
大丈夫なので!
だんだんと変化が見られ、落ち着いてきて、次の心の段階に成長してきます。時間は必要です。すぐに変化が見られないかもしれませんが、必要な時間なので焦らず乗り切っていきましょう。本当に大丈夫ですから!
学校が休めるとわかると元気になる、家にいる分には問題なく元気だから親としては腹が立つということもありますが、家で元気でいられるのであれば、痛手が少ない証拠です。比較的短期間で回復するかもしれません。わかりやすい愛情を注ぎ続けましょう。
この時の様子
横になりっぱなし
ゲームを手放さない(ないとパニック)
戸や窓を開けたくない(カーテンも)
お風呂を嫌がる
目が血走っていたり、逆に目に光がない。
学校は、行かなきゃいけない場所ではなく、
家庭で用意する事が難しい、1箇所で沢山の事を総合的に学べるコミュニティです。
「学校」に拘らず、行ける場所を大事に。
お子さんのこれからの成長のために、コミュニティの一つとして上手に利用していけるといいですね!